錦部製作所がこだわりを持ち続ける理由

モノづくりを商いとしてやっていて、葛藤することの一つが「品質とコスト」のバランスです。


コストダウンばかり気にしていると品質が落ちますし、あまりに手をかければ健全な経営はできません。


ただ、こだわりを一つ捨てると、次々と堕落の道を辿ります。
例えば、超音波チップ作りで言えば・・・・・

 こだわり以前のこだわり 

錦部製作所の超音波チップづくりには数えきれない、いくつものこだわりがあります。数えようとすれば数えられるかな。


その独自のこだわりの前に、超音波チップなど歯科器具をつくる場合、これだけはしなければならないという約束事みたいなものがあるんですね。


これは、こだわるとかの前に当たり前にするべきことです。

例えばグレーシーキュレット。


これは片刃ですが、刃がついていない側面のほうも平らにしておくのが習わしでした。
しかし、最近のグレーシーキュレットとは材料のままいじらずに、丸くなっています。


これでも別に製品としては成り立ちます。そちらには刃をつけませんから。
ただ、丸い分、太くなっていますので、多少なりとも作業性は変わるはずです。


こうした細かなとこで手をかけないようにしたりします。
もっと言えば・・・・

 使う側にメリットのないこだわり 

正直に言えば、私たち作り手の自己満足に近いこだわりもあります。
つまり使う先生や衛生士さんにあまりメリットはないこだわりですね。


例えば、最終的な光沢をだす作業ですが、錦部製作所では1本1本手作業で輝きをだしています。
他社さんはいっぺんにある器械に入れて輝きをだします。


どちらがきれいかとと言えばやはり手作業でした方なんです。また、輝きが持続するのも手作業です。 機械でこの工程をやるとだんだん沈んだような色になったりします。


でも、この輝きが多少違っても、先生や衛生士さんにはほとんど影響はありません。


それでも錦部製作所がこの光沢にこだわるのは、やはり製品は少しでも美しいほうがそれ自体気持ちもいいですし、きれいな方が少しでも大切にしてくれるのではないかという想いもあります。


そして、こうしたこだわりを一つ捨てると、とても怖いことが起こります。


それは、別のこだわりも「先生や衛生士さんに対して影響がないからやめるか」ということになるのです。


それがエスカレートすると「影響ないから」と言う部分が「先生や衛生士さんには分からないから」やめてしまおうということになります。


こうして品質が悪くなります。


この品質が悪くなったのが見えればいいのですが、見ない所で質を落とすことも可能なのです。


その代表が「硬度」ですが、その話しは次回したいと思います。


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