歯科医療器具業界と同様に法律などで歯医者さんがやめる

全国保険医団体連合会(保団連) は12月1日、
「診療報酬オンライン請求義務化に関するアンケート」
結果を発表しました。

レセプトオンラインの義務化されれば歯科医院の7.2パーセントが
「やめる」と答えたそうです。
以下は引用です。
引用: オンライン請求義務化で60歳以上開業医の約3割が「辞める」

保団連はこのほど、このうちの青森、岩手、埼玉、東京、京都、大阪、兵庫、奈良、長崎、鹿児島の10協会をピックアップし、60歳以上開業医の動向を調べました。
その結果、60歳以上開業医2,699人のうち747人、27.7%の人が、オンライン請求が義務化されたら開業医を「辞める」と回答していることが分かりました。(2006年の厚労省『医師・歯科医師・薬剤師調査』によれば60歳以上開業医は約3万6000人にのぼり、このうち約1万人が廃業する計算となります)
60歳以上といえば地域の患者さんの健康や体調を熟知したベテラン医師といえます。そのベテランの開業医が、診療報酬のオンライン請求義務化によって約3 割が廃院すれば、地域医療に壊滅的な影響を与えることは避けられません。 本会は医療のIT化は推進すべきと考えますが、個々の医療機関の実情に応じた柔軟な対応をすべきであり、オンライン請求の義務化は撤回すべきと考えます。
アンケートの全文はぜひ、保団連のホームページでお読みください。

この義務化には反対の署名運動も起きているようです。

まぜ、このシステムを導入するかはこれをお読みの
歯科医師さんや衛生士さんのほうが詳しいかと思いますので
わざわざ詳しくは書きませんが、

上記のアンケートのまとめによれば、
「開業医を辞める」という回答は60 歳以上の医師、レセコンのない手書きレセプトの医療機関において、より高率であった。
「開業医を辞める」理由としては、医科、歯科ともに「導入に見合う収入がない」がトップであり、「操作に対応できない」「人員が確保できない」がこれに続いた。
オンライン請求に「対応できない」としながらも、開業医は「続ける」という回答も多数あり、辞めるに辞められない開業医の切実な現状を表している。
今回のアンケート結果は、オンライン請求義務化が実現不可能であることを如実に示したものである。
医療のIT 化は推進すべきであるが、個々の医療機関の実情に応じた柔軟な対応が必要であり、一律にオンライン方式を義務化するべきではない。
という結論に至っています。

私が歯科医療器具の製造者として
歯科業界の一員だと思っておりますが、

操作ができずにとか費用のことで
やめてしまおうという歯医者さんがいるのに
義務化されようとしているのが
非常に残念です。

私は歯医者さんもビジネスという側面を
多分に持っていると思っていますので
漫然と経営していて、廃業するしかない歯医者さんは
この供給過多の時代では仕方ないと思います。

もちろん、レセプトオンライン義務化に関して
世間でも甘えるなという意見があるなど
賛否両論があるのも知っております。

しかし、現実にそういうシステムに対応できない
歯医者さんでも治療に関して研究し
真摯に患者さんに向き合っている
歯医者さんもいるはずです。

私どもは今承認の審査の一環で
QMS省令というものを実践しております。

これはISO9001という
簡単に言えば
「いいものを継続的に安定的に供給しましょう」
という目標を達成するためにいろいろとやるのですが、
このうえの医療器具版のISO13485というものがあって
これに酷似しているのがQMS省令ということになります。

これ非常に大変なんです。

自分たちで手順書というマニュアルみたいなものを作るのですが
とにかく記録をとらなければならないんですね。

書いている時間が非常にかかる。

私たちは取引先に求められてISO9001も取得しましたが、
これを取得するのにまず勉強をしなければならず
社会労務士の先生を頼み一ヶ月2回 一回3時間で
講義代が一か月に25万円です。
これを10ヶ月やりました。

さらに取得する費用に100万以上。

またその間、仕事ができないわけですから
いってこいでものすごくへこみます。

こうしたことができる職人や私どものように
自営業に近い医療器具製造業者は
そうはいません。

私どもはたまたま私と妹が入っていましたので
そのときの経験もあり、新法にもなんとか対応しました。

しかしやっていて空しくなるのです。
書けた分の費用対効果を考えればまるで元が取れない。

こういう規格はたくさん人がいる会社では友好的かもしれませんが
私どもように毎日が話し合いのような社員が近い会社には
不要なことがあまりに多い。

私どもは省令通りにやっていますが、
やめていくしかなかった歯科医療器具の職人や
販売業者の方を思うと非常に残念です。

ISO9001の審査を受けた時に審査員が言っていました。
「こういう規格に対応できないような所は
やめていけばいい」と。

本当にそうでしょうか。




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