超音波スケーラー用チップの摩耗の本当の意味
この摩耗。各メーカーでその早さが違います。
摩耗が早いとどんな現象が起こるか?
一般的な理解としては、超音波チップが摩耗すると振幅が弱くなり、パワーをあげて、弱くなった振幅を補わなければならないと認識されています。
正解です。
しかし、本当がもう少し掘り下げて考えなければいけません。
摩耗の負の連鎖
●超音波チップが摩耗すると振幅が弱くなります。こちらは自身の歯で、歯石除去効率が下がった超音波チップでパワーをあげてもらい、スケーリングをしてもらうとすぐに分ると思います。
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●当然、そうなると歯石除去の効率が悪くなりますのでパワーをあげます。
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●すると振幅はある程度戻りますが、同時にパワーもでます。パワーとは押し付ける力のようなものですね。
ですので、患者さんは痛みを感じますし、術者も指に振動をより感じるようになります。
これが超音波チップが摩耗すると怖い本当の理由の一つです。
そして、もう一つ。
ある部分がなくなります
超音波スケーラー用チップは先端に2ミリまでにスケーリングが効率的に行えるようにいろんな工夫がされています。例えば、弊社のキュレットタイプ。
先端から2?3ミリくらいまで刃が付いています。
さらに、汎用タイプ。
こちらの先端2ミリは、
と刃まではいきませんが、角になっています。
摩耗が早いということは単に超音波チップが短くなり、パワーをあげて、弱くなった振幅を補うだけでは、その能力は回復できません。
なぜならば、超音波スケーラー用チップの先端2ミリまでにスケーリングが効率的に行えるようにいろんな工夫がされた、その工夫された部分がなくなってしまうからです。
なくなったものはパワーをあげても戻りません。
(バイオフィルムの除去やメインテナンスを目的とした超音波チップでこのような歯などが付いていない丸い形状の超音波チップももちろんあります)
ですから、例えば、錦部製作所の超音波チップと某社の超音波チップでは約2倍、錦部製作所の超音波チップが長持ちしますが、これは単に2倍というコストの問題だけではなく、効率よくスケーリングを行える部分が長持ちするということも示しています。
なるべく長持ちする超音波チップを選びましょう。
ちなみに日本で販売されている主要超音波スケーラー用チップで、一番長持ちする超音波チップは錦部製作所の超音波チップです^^
(多分世界一長持ちします)
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