スケーリングの基礎知識

スケーリングに関して知っていそうで、でも知らない。
そう、なかなか教科書や講習では教えられないことがあります。
今日もその一つで意外と知られていないスケーリングの
根本知識を書きたいと思います。

お題はこれです。

hakei

これを理解していると術者と患者さんに
おのずとやさしいスケーリングができます。

 超音波って何? 

超音波スケーラーを使ってのスケーリングで
最も意識しなければいけないことが、
患者さんの患部に当たる超音波チップが術者が動かさなくても
勝手に動いている
と言うことです。

では、それがどのくらい動いているかご存知ですか?

「えっ、分からない・・・・」と思ったあなた。先生か衛生士さんだったら
ちょっと危険です^^

ほとんどの方は知っているかと思いますが、
超音波チップは

1秒間に約3万回も振幅しています。

確認しておきますが、「1分間」ではなく、「1秒間」です。

では、その1秒間3万回動くのを誰がどうやって確認したか
分かりますか?

1秒間に3万回も動いたらちょっと目では確認できないですよね。
実は、スーパー超高速撮影カメラでも映らないんです。

では、どうして、その数がはきだされたのか?

 やさしいスケーリングのカギは? 

どうやって1秒間に3万回と言う数がはじき出されたのか。
それは「周波数」からです。

超音波スケーラー用チップは「超音波」に共振して動いています。
そして、「超音波」は、「超」がついていても、やっぱり音なんです。
音ですから当然、「音波 = 音の波」があります。

この音の波は下記のような感じになります

hakei

この波形を映し出しているのが
オシロスコープというものですが、
このオシロスコープにレーザードップラー振動計で
計測した、波形が映し出されます。

この画面を切り替えますと「周波数」がでてきます。

周波数 = 1秒間に電気振動(電磁波や振動電流)などの現象が繰り返される回数

ですので、この周波数30000ヘルツだと

1秒間に30000万回振幅した、ということになります。

超音波スケーラーはどこのメーカーのものでも
だいたい3万ヘルツ前後ですので、
超音波チップは1秒間に3万回動いているということになります。

すごいですよね。1秒間に3万回ですよ。

人間の手ではどうやっても動きません。
この数をうまく利用してスケーリングをすれば、術者にも患者さんにも優しい治療になりますが、
あやまったスケーリングをしますと、術者と患者さんにハンドのスケーリングよりも余計負担がかかります。

この超音波チップが動く数をよく頭にいれて、
超音波チップの動きを考えるとおのずと使い方が分かってくるかと思います。

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