カンブリア宮殿 メガネ業界の革命児

  社員と経営者は対立するのではなく、

  ともに歩む存在。

先週に引き続き、メガネ21の創始者、平本清さんがゲストでした。

ともすれば、働かせる人間と働かされる人間に
分かれてしまう経営者と社員。

それでは、一緒に歩いてはいけませんね。

 全てが見える 

メガネ21を仕切っているのは、
社長の判子さえも押してしまう女性6人。

社長も社員と同じように店に立ちます。

メガネ21のすごいところは

何もかもが平等。

そして全てがパソコン上で公開され、

社員ならいつでも誰でも知ることが出来ること。

例えば、給料も知ることが出来ますし、誰がどれだけ

ボーナスをもらったかも分かります。

ボーナスが低いと思えば意見も言えるし、

その意見に意見も言える。

「私は業績もいいですし、もう少しボーナスをもらってもいいと思います」

「そうでもないよ。その辺が妥当じゃない」

という調子です。

配置転換もパソコン上に書き込みお願いすれば、すぐにしてもらえる。

平本さんは、

「人と人は合わないことがある。無理する必要はない。

動かしやすいほうを動かせばいい」

ただし、同じ人が三回、異動を申し出れば、

「他の人とあなたが合わないんじゃなくて、

あなたが他の人と合わないんじゃない

と言うことができる」と言っています。

稟議は、提出して誰からも三日間意義がなければ

通ったとみなされる。

なんて良い会社だろうと思います。

メガネ21の経営方法は画期的です。

すごい社員想いであり、

お客さんのためにもなる。

私がもし、メガネ21を就職先候補の一つとして考えた場合、

懸念するのは、

売っているものがメガネということ。

メガネを売っている店が、全国にどのくらいあるでしょうか?

さらにメガネは元々、定価の半額で売っても儲かるのもの。

これは私どもの社長が作っていたメガネ屋が言っていたことで、

実際に社長は半額で買っておりました。

メガネ21でも不況の波か、さらなる値下げのために

平本さん自身も給料を下げたそうです。

値下げで勝負するのは限界があります。

品質で勝負したい

というのが私の考えです。

それともう一つ。

内部留保しなくても、新店舗を出店するときは、

社員がお金を貯めてだせるシステムはすごい。

ただ、新商品の研究開発費はどうしているのか?

考えてしまいます。

平本さんはFitという商品を開発しましたが、

それはどうやって開発したのか?

更なる新商品はどうするのか?

大きなお世話ですね(笑)。

実は、社員思いの会社なら他にもあります。

我が、錦部製作所です。

私どもは機械も当然使いますが、

手仕事が主です。そこでの主役は社員の手です。

さらには、機械ですら使う人間次第で仕上がりが変わります。

ですので、できる工程の難易度や、その仕上げのきれいさや早さで

昇給をしていきます。

パートさんにも手伝ってもらっていますが、パートさんにもボーナスが出ます。

そんなにいっぱいじゃないですが(笑)。

製品の価格は、激安ではないですね(笑)。

ただ、やっていないことを口八丁で高く見せかけたりはしません。

かけた分の手間、やった分の仕事を正直にいただいています。

当社の超音波チップは

「術者に使いやすく、患者さんにやさしい」つくりになっています。

錦部製作所で市販している製品は、純正品と比べ定価では、

1割ほど安いですが、

性能もあわせて価格を比べてもらえば、

「これは、激安だ」となるかもしれません(笑)。