職人のヤスリ

錦部製作所には歯科器具をつくる上で
90年の伝統に裏打ちされた技術による強味があります。

そのひとつがヤスリがけです。

「ヤスリがけ」で通じますか?
ヤスリがけとはとは、ヤスリで削ることを言うのですが、
ヤスリが使えると何ができると思いますか?
また、どんなことをヤスリでしていると思いますか?

 機械には真似できないことができます 

その昔、90年前は機械がありませんでした。
ですので、何をするにもヤスリを使います。

まず、材料を買ってくるのですが、
この材料は丸い棒です。
そうですね。たとえば直径8ミリ、長さが300ミリの棒があったとします。

この丸い棒を先生など使う人が持ちやすいように8角にします。
これをヤスリでやるんですね。

ちなみにこんなヤスリです。

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下は普通の木工ヤスリです。

このヤスリで万力に加えた材料を、なんと片手でバリバリ削っていきます。
そして、見事な8角にするのです。
もちろん1本1本手作業です。

現在、錦部製作所でも、こだわりの機械が多数入っていますが、
今でもヤスリがけの工程があります。

機械でもできない形がヤスリならできるんですね。

機械で何かを掴んで30センチ横に置くといおう作業をしようとすると
えらい難儀ですね。
人間ならひょいってなもんですね。

人間の手はすごいのです。

ちなみに初代の錦部兼太郎じいいちゃんは、
この業界でもヤスリがけの第一人者でした。

現在は・・・・私ですね、と言いたいところですが
父である社長の錦部将教にはまだまだ敵いません。

でも、その父も「親父にはまだまだかなわねーな」と言っています。
「そりゃそうだろ。親父のときはなんでもやすりだったからなー」
と豪快に笑っております。

ということでヤスリがけができる錦部製作所は

機械だけで作る大手には真似できない

細部の使い心地ににこだわる製品を生み出しております。