超音波スケーラーチップの当てる角度

超音波スケーラーチップの歯面(歯石)への当て方はピエゾ方式だと、

「歯面に対してチップを15度以下の角度にすること」

このような記述を目にすることが多くあります。

この15度って気になりませんか?
なんで15度なの?と。

 

 なぜ、15度以下なのか 

超音波スケーラーチップは縦振動です。
この一方向で動くわけですが、極端に言いますと90度(チップの背中を当てる)で歯面に当てるとバシバシと歯面を叩き、患者さんも痛いですし、術者の指などにも負担がかかります。

 

これを少しずつ、例えば45度にすれば90度で当てるよりもバシバシとは叩かずに90度よりは患者さんも痛くないし、術者の指の負担も減るわけです。

 

では、一番痛くないのは何度でしょうか?

 

そう0度です。
振幅方向に沿って当てるのでバシバシとはちっとも当たらずに痛みも減ります。

 

では、実際のスケーリングで0度で当て続けられるのかと言いますと、これも部位だったり場所によっては厳しくなります。

 

ですので、0度で当てつづけるのは無理だけど、患者さんの痛みなどを考慮すれば15度くらいに留めておきたいよね、
というのがこの15度という数字になっている、のだと思います。