キュレットやスケーラーのシャープニングが完成しているかどうかの見分け方
シャープニング(研ぎ)ができているかどうかを見分ける場合、
2種類の方法を使います。
これ以外の方法はありません
シャープニングができているかどうかを見分ける方法は2つです。? ルーペで見る
? 削って感触で確かめる
この2つです。
慣れが必要ですが、?と?、この2つが今のところ
一番、確実な方法です。
音で判断するという方法を教えている業者さんがあるようです。
聞くと言うのも五感の一つですね。
シャープニング(研ぎ)ができているかどうかを見分ける場合、
どうせ五感を使うのなら、見る、そして触る、これに勝るものは
ありません。
そもそも刃って?
私たち職人の間では、技工士さんが使う彫刻等やメスなど最後に刃をつける作業を「めたばをとる」などと言います。 スケーラーやキュレットは、また、別の言い方をします。
これがどんな作業かと言いますと、
最後にしっかりと刃になる部分を「角張らせる」作業のことです
これをシャープニングに置き書えます。
シャープニングとは簡単に言いますと切れ味が落ちた刃物を元の切れ味に戻すことです。
その刃ですが、「ただ、角ばっているだけでは刃ではないですよね?」
という質問がきたりします。
なぜか、刃はただ角ばっているだけではないと考える方がおられますが、
私たちの研ぎも、先生や衛生士さんが行うシャープニングも
角がしっかりと角ばっていていれば、それは刃です。
これはユニバーサルキュレットです。
この先端を正面から見ますと
こんな感じです。
歯石除去などにスケーラーやキュレットなどを使用しますと
赤い丸で囲った部分のように角が少しずつとれて、
丸まっていきます。
角が丸まると歯石などにひっかからなくなり、
すべるような感覚となり、切れ味が落ちたということになります。
赤線のようにその丸まった部分を削って、
元のように角ばらせると刃がついたということになります。
? ルーペで見ての確認方法
ルーペなどで角の部分がちゃんと角が立っているかを確認します。 下図は矢印で指した部分から先端にかけて、まだ角の丸まっているところが残っています。 するとシャープニングがまだ、未完成ということになります。
下図のように矢印から先端にかけて
全体の角がびしっと立っていれば、シャープニングが完成しています。
? 削った感触での確認方法
削った感触は非常に大切です。そして、この「感触」は先生や衛生士さんはすでにそれを持っています。
普段の治療で歯石が取りづらくなったというのは一つの感触です。
キュレットなどの器具の刃が丸まってきたのが分かっているということです。
何かのシャープニング方法でシャープニングが完了したと感じたら、
竹箸などに刃を垂直にあて、
いつも歯石を除去するような感覚で当ててみてください。
ひっかかるような感じがあれば刃はついています。
お勧めは竹の箸などで試すことです。
プラスチック系のものは粘りがあるために刃の切れ味を落とします。
感覚を磨く
さて、そのシャープニングした器具で治療にあたると、よく歯石が取れる状態に戻っていて、
「今日はシャープニングがうまくいった」とか、
シャープニングしたのに歯石のとれがそんなによくなっていなくて
「シャープニングが今一つだった」と言う感覚が養われていきます。
これはとても微妙な差ですが、
これを分かるようにするのはこの「感触」を磨くのが一番の近道です。
日頃から意識するとこの感覚がどんどん磨かれていきます。
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